学生の時のとある本番

たいけん

私が大学生の時のある本番での出来事です。
室内楽の学校内の演奏会で掛け持ちでアンサンブルをいくつか組んでいたため、出演がいくつかありました。

始めの金管五重奏や十重奏で思いがけずバテて、木管四重奏のモーツアルトの演奏がボロボロになり控室で顔を伏せ寝たふりをして泣いていました。そしていつの間にか寝ていました。
すると、何とも言えない精神状態になり、今アレクサンダーテクニークを使う時に思考で言っている、首が楽で頭が動いて体全体がついてきて動き続けてる感じになっていました。
このとき、何を言われても冷静に聞くことができて、視野も広い。舞台裏でそんな感じになり、最後の金管バンドでの演奏は、地に足がついていて、絶対にうまくいく確信があり、今まで経験したことのない何かが降りてきたような、自分が自分じゃないような,何かに吹かされているような、そんな感じでした。
演奏後も冷静で、教師陣からの評価も手ごたえがあり、いつもならそれに右往左往してましたが、する事もなく、素直に嬉しい気持ちがあるなぁと思って、ありがとうございます、と言えました。

これが、演奏でお金を貰っている人たちが毎回の本番で出来ていることなんだ、と痛感した出来事でした。

悪い状態がとことん底までいくと、なのか、
涙を流すと、なのか、
一度寝ると、なのか、
集中と緊張のバランスが良い状態をどのようにしたら作れるのか、ずっと謎のままでしたが、
アレクサンダーテクニークを本気で使う事で出来るのだ、と後から確信しました。

あの時の感覚をまた!って思いますが、
やっぱり、あの時はあの時のもので、今ではないのだなと常々思います。

だから、経験って貴重なんだと思います。

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