緊張したときの対策として、お客さんはじゃがいもやカボチャと思え、と聞いたことはありませんか?
実際にやってみた方いると思います。
どうでしたか?
うまくいきました?
満足できた方もいるかもしれません。
しかし、この、
実際にいる人たちを別のものに置き換える、ってどうでしょう?
興味を持って足を運んでくれた人たちを無いものにして、いつも通りのパフォーマンスができて・・・
私は少し悲しくなります。
だって練習してる風景をお客さんに観てもらってるんです。
練習はあくまで練習で、人に見せるものではないと思っています。
うまくできたとしても、演奏の場合、それは音出しマシンになっていて
本来の目的、音楽をする、ということがなくなってしまうからです。
音楽って自分の体の一部になった楽器で想いや考えを音に乗せて表現するものですよね。
目の前に人がいて、その人に伝えようとする力がいい音楽になるのではないでしょうか。
私たち演奏家の中でも、抜群に素晴らしい音を並べることが目的になってしまっている人、いると思います。
うまい、すごい、っておもいますが、感動はしません。
聴いても心に残りません。
どうやりたいの?
何が言いたいの?
これって相手がいるから表現できることです。
しかも、興味を持って聴きに来たお客さんです。
時間を作ってわざわざ会場まで足を運んでくれるような人たちです。
服装に気を使い、差し入れも用意してくれているかもしれません。
素晴らしい音楽を期待してると同時に、絶対にあなたを応援しているに違いありません。
批判をしにわざわざお金を払って聴きに来る人って相当な変わり者です。
あなたの演奏を聴きたいと思っている人たちに向けて聴いてもらえる機会、幸せな時間です。
じゃがいもやかぼちゃに見立ててしまうのは、
すごくすごくもったいないです。
楽しんで演奏できる絶好の機会。
思う存分やりたいことをやってきてください。
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