2.地位や名誉を脅かされる?

かんそう

前回から引き続き、緊張についての話です。

実は緊張の多くは↑なんです。

地位や名誉って書くと大袈裟ですが、
要は、他人から見た自分の評価のこと。
脅かされるとは、評価が今現在より下がるということ。

さてここで考えてみてください。

本番で失敗したら
本当に、他人から見た自分の評価が下がるのでしょうか?



もっというと、大切なものって失いますか?

私は未だかつて、本番で失敗した人が地位や名誉を失ったなんて話は聞いたことありません。

某オーケストラの首席奏者が、
他のオーケストラに賛助出演して
ボロボロだった本番の現場にいたことがあります。

しかし、全く地位は変化しませんでした。
むしろ、以前より親しみを持ちました。
あー、人間なんだなぁと。お話してみたいなぁと。
奏者として近い存在のような、分かり合えるような、仲間のような気持ちになりました。

不思議ですよね。
演奏失敗したのに好きになるっていう。

もしあるとすれば、自分が傷つきます。
ショックです。トラウマになるかもしれません。

そこに追い討ちをかけるように、
もちろん、非難する人が出て来るかも。
心ないことを言う人もいるかも。

私は、そこにチャンネルを合わせる必要はないと思ってます。
そういう人はそういう人たちに囲まれて過ごしていくのだと思います。
言わせておけばいいのです。
あなたはそこにいる必要はありません。

もし本当に今いる地位から退くことになったのなら、
それは1度や2度の失敗ではなく連続で失敗し続けてるか、
演奏の調子を崩しているか、
音楽をする心が腐っているか、
のどれかだと思います。
これらは緊張以前の問題です。

いずれにしろ、他人が決めることなんですよね。

他人が何を感じようと、自分では操作できません。
だって、自分の心は自分のものでしょう。
だったら、他人の心は他人のものです。

私は思うのですが、
そもそも恐怖や不安に立ち向かってチャレンジする環境があることが素晴らしいです。

チャレンジさえすれば、いろんなことが見えてくる。
成功も失敗もあると思います。
このチャレンジは経験という財産になります。
経験できるという環境は欲しくてもなかなかな手に入りません。

今ここで舞台に立ってとにかく自分を表現することは、
生きてる証です。

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